離島の働く教会長の備忘録

天理教の信仰ブログです。

衰退の原因!!

皆さんこんにちは!!

 

今回は「衰退の原因」について考察します。

僕自身は今の教勢の現状を 衰退 とは思ってなくて、陽気ぐらし世界実現  の為に必要な時代なのだと理解しています。しかし、この時代にいったい何が必要なのか?を考える上で 便宜的 に今のこの現状を 衰退 と定義して、考察したいと思います。

 

現代社会では、天理教 のみならず 宗教界全体 が 衰退 していると感じます。医学や科学をはじめありとあらゆる学問が驚異的なスピードで変化し、進化し続ける昨今において、基本的に変化を快しとしない 宗教 という世界は、時代遅れの残物と認識されている方々も多い事でしょう。しかし、本当にそうなのでしょうか?確かに、世界や環境は目紛しく動いています。しかし、その中枢を担う 人間の本質 は昔も今も変わらないのではないでしょうか?

 

寧ろ世界が人間の想像を越えて変化し、進化し続ける現代だからこそ、それを扱う人間の本質が問われているのではないかと思います。そう考える時、人間の本質を説き、その本質と向き合い良き方向へと改善していく事を 存在意義 とする 宗教界 にこそ、今、世界が求めている 核心 があるのではないかと思います。

 

3.11以来、人間は自然の力の強大さと自分たちの無力さ、そして、どんな逆境にあっても たすけあう 事で乗り越えていけるという事を学びました。そして、その中枢を担っていたのは間違いなく 宗教界 であったと思います。そう考えるとどんな時代にも人間には 宗教 という心の拠り所が必要なのではないかと思います。

 

衰退の原因 、これは色々なところで議論されるし、様々な見解が飛び交っています。

 

組織運営が悪いからという意見があります。確かに組織運営が悪いのかもしれません。ただ、組織のシステムやノウハウは教勢が伸びていた頃より格段に向上し確立されていると思います。また 天理教人 のモラルが低いからという意見もあります。確かにそういう側面もあるのでしょう。しかしながら、教勢が伸びていた頃の天理教人が必ずしもモラルを兼ね備えていたと言い切れるでしょうか?もちろん素晴らしい天理教人も多くいたと思います。しかしながら、ブラックな噂が付き纏っている先生と言われる方々もかなりいたと思います。それこそ警察沙汰を起こす天理教人など今より多かったのではないかと思います。今の先生と言われる方々の方が寧ろ大人しく常識人であるのではないかという印象です。

 

原因を一つに絞る事は出来ないでしょう。多くの要因が重なり合って今の現状に至っていると思います。しかし、唯一明確な原因があるとするなら、僕はそれは 布教熱の低下 だと思います。もっと言えば 布教師数の減少 です。

 

教勢が伸びていた頃の布教熱は凄まじかったと思います。修養科の前身天理教校別科 を卒業した者は漏れなく布教に出ていたと言われるくらいですから、布教意欲も布教師数も今とは比較にならないくらい高かったはずです。 今日、 天理教 の教理を学べる学校は管内に多く存在しますが、そこから布教を志す若者は数える程しかいないでしょう。

 

この道を広めたいという 情熱。現代の信仰者に足りないのはものはこれではないでしょうか?それは即ち、 「何故、信仰するのか?」を見失なっている信仰者が多いという事ではないかと思います。自分の中に 信仰 する事の 意義 を見出せない。その原因は、何も考えなくてもそれなりに生きていける 環境 だからなのだと思います。

 

確かに、今の時代、何となくでそれなりに生きていける時代です。しかし、生きる とはそんな漠然とした概念なのでしょうか?ただ、自分に都合の良い世界を追い求め、苦しい事から逃げ、トライする事を忘れた人間は、この世に必要ないものになるような気がします。

 

僕達はこんな時代だからこそ、何故、この世に存在しているのか?何を成すべきなのか? ということを意識して生きていくべきなのではないかと思います。この世界にこんなに巧妙なシステムと環境を育み、保持できる地球という星が創造され、こんなに高度に知能と文化を発展させる事ができる人間という生物が誕生したのは、決して 偶然  などではなく、何らかの 意図 があるはずです。そう考える時、それが何なのか? を追い求める事こそ、人間の 使命 ではないかと思えてなりません。

 

それが、天理教 の目指す 陽気ぐらし世界実現 である事を僕は確信しています。

 

 

ご拝読ありがとうございました。