離島の働く教会長の備忘録

天理教の信仰ブログです。

他宗教を学ぶ④

皆さんこんにちは!!

 

今回は他宗教を学ぶシリーズ第4弾をお届けします。第3弾で 仏教 について学ばせていただきましたが、もう少しだけ学ばせていただきましたので紹介します。

 

目次

 

 

【生は苦】

 

仏教 の根本的な思想は 生は苦である!ということだと思います。その苦を釈迦さんはまず、死、病、老、生 の四苦と表現し、さらに 五蘊盛苦、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦 を加えて八苦と表現しました。

 

五蘊盛苦(ごうんじょうく)

 

心身を思うようにコントロールできない苦しみ。

 

愛別離苦(あいべつりく)

 

どんなに愛する人とでも、いつかは必ず別れなければならない苦しみ。

 

怨憎会苦(おんぞうえく)

 

恨みや憎しみを抱いてしまう苦しみ。

 

求不得苦(ぐふとくく)

 

お金や物、地位や名誉など、求めるものが手に入らない苦しみ。

 

【苦は煩悩から】

 

その苦が生じる原因と解決方法が 四諦(したい)と言われる 真理 です。

 

苦諦(くたい)- 迷いのこの世は一切が苦であるという真実。

 

集諦(じったい)- 苦の原因は煩悩・妄執、求めて飽かない愛執であるという真実。

 

滅諦(めったい)- 苦の原因の滅という真実。無常の世を超え、執着を断つことが、苦しみを滅した悟りの境地であるということ。

 

道諦(どうたい)- 悟りに導く実践という真実。悟りに至るためには八正道によるべきであるということ。

 

世界は 苦 に満ちていて、その 苦 は人間の 煩悩 、妄執、愛執 によって生じる。それらを断つ事で、苦 から解放され、悟りの境地 に至れる。その方法が 八正道 の実践だということだと思います。

 

【十二縁起】

 

仏教 では、全ての現象は、原因や条件が相互に関係しあって成立していると考えられていて、条件や原因がなくなれば結果も自ずからなくなるとし、十二の縁起の関係性により生じていると考えられているようです。

 

つまり、物事が起こる十二の要素とその繋がりの関係性を説いたものと考えます。

 

 

無明→行→識→名色→六処→

    ↑                                         

老死  ← 生←有←取←愛 ← 

 

  • 無明ー 無意識。原因が明らかでない煩悩。
  • 行ー 煩悩によって起こる行動。
  • 識ー 行動を意識の中で識別する。
  • 名色ー 識別したものを実体として捉える。
  • 六処ー 六つの感覚 眼、耳、舌、身、心 。
  • 触ー 実体に六つの感覚が触れる事。
  • 受ー 触 により認識し、感情を得る事。
  • 愛ー 得た感情を再び感じたいという欲求。
  • 取ー 愛 に執着する欲望。
  • 有ー 触、受、愛、取、により経験を得る事。
  • 生ー 有 の影響により、生まれる精神的変化。
  • 老死ー 生 が分解し、無意識のレベルに馴染んでいく。

 

諸行無常諸法無我

 

仏教 では 六道輪廻を説いていますが、この考え方は 仏教 だけのものではなく、インド宗教 の一般的な考え方だそうです。

 

人間は死を迎えて肉体は滅びても 魂 は滅びる事なく、六道に転生する。

 

これが、インド宗教の 六道輪廻の考え方です。

 

釈迦さんは、諸行無常諸法無我 を説きました。この世に不変、不滅のものはなく、全てのものは変化し、滅する。そして、固有の実体は存在しないということだそうです。全てのものは固有の存在ではなく、共有の物の中の一部だということだと思います。

 

例えば、ある一つの出来事が起こった時、その出来事を一つの実体として捉えようとしますが、そうではなく、いろいろな要素の関係性の中で生じた事であり、その実は 無 であり、実体として存在しない。

 

それはこの世の全てのものに当てはまり、自分の肉体とか魂とかいうものさえも存在しないのだという事だそうです。

 

そうなってくると、仏教 においての六道輪廻とはどんな世界観なのか?という問題が生じます。

 

十二縁起のループの事を輪廻、と解釈する人もあれば、心の状態の移り変わりが六道輪廻だ。と解釈する人もあるそうです。実際、釈迦さんは六道輪廻について肯定も否定もしていないらしく、解釈によって違いがあるようです。

 

諸行無常諸法無我 の考え方からいくと 六道 という実体があるのではなくいろいろな要素から成り立っている 実体の無いもの とも理解できます。釈迦さんが説いた 仏教 の教えは、最終的に解脱し、六道輪廻から脱却する事なので、悟りに至れば六道輪廻という概念もなくなり、それが 浄土 と表現される状態なのだと僕は解釈します。

 

(六道輪廻)

 

天道  ー  修羅道  ー   飢餓道 

  |                                   |

人道  ー  畜生道  ー  地獄道

 

浄土(悟りに至り解脱する)

 

釈迦さんの出生の時の7歩歩いて、右手で天を、左手で地を指し、天上天下唯我独尊 と言った。 というエピソードは 六道輪廻から脱却し、第7の地に歩みを進めるもの。という意味があるそうです。

 

 

【八正道】

 

八正道 は 苦から解放され、悟りの境地に至る 為に行う信仰実践です。

 

正見ー正しい見解。

正思ー正しい思惟。

正語ー正しい言語行為。

正業ー正しい行為。

正命ー正しい生活。

正精進ー正しい努力。

正念ー正しい想念。

正定ー正しい精神統一。

 

の八つを言います。

 

正見ー 自分の都合などで偏った見方をするのではなく、在るものをあるがまま捉える事。

 

正思ー 自己中心的な考え方ではなく、真理に照らし合わせた正しい考え方をする事。

 

正語ー 嘘、悪口、陰口など他者を傷つけるような言葉を使わない。相手の心を慮り、正しい伝え方をする。

 

正業ー 殺生、盗みなど人として間違った行為をせず、正しい行いをする。

 

正命ー 規則正しい生活を心がけ、真理に即した正しい生活をする。

 

正精進ー 真理に即した正しい生き方をする努力をする。

 

正念ー 真理に即して、正しい信念を持って生きていく。

 

正定ー 正しい見方、正しい信念を胸に正しい座禅を行う。

 

正しいとは、偏った見方をしないことでこの考え方を 中道 というそうです。

 

【最後に】

 

今回は、仏教  をもう少しだけ勉強させていただきました。根本的な考え方が 天理教 とはかなり違うので、感覚がイマイチ捉えられないというのが、正直な感想です。

 

しかし、今まで僕が認識していたイメージとはどうやらかなり違うなぁ〜という印象は受けました。

 

素人の見解がかなり入っているので、仏教 を信仰されている方々からみたら、物足りなかったり、間違った解釈をしているところもあると思いますが、少しでも学ばせていただき、理解したいという思いでトライさせていただきましたので、温かく見守っていただけると嬉しいです。また、こっそり教えてください。

 

ご拝読ありがとうございました。