離島の働く教会長の備忘録

天理教の信仰ブログです。

親神様はお働き【十全の守護】についての考察!

皆さんこんにちは!!

 

今回は 【十全の守護】について考察していきたいと思います。よろしくお願いします。

 

 

皆さまもご承知の通り、僕たち人間が生活しているこの地球という惑星は、人間が創ったものではありません。そして、この惑星の環境も人間が管理してはいません。人間はこの地球が在ればこそ、存在できています。

 

 

僕たちは先ずこの順序をしっかりと理解しなければならないと思います。

 

 

人間は進化の過程で高度な知能を有し、現代では、不可能な事は無いのではないかと 勘違い するほどの文明を築き、それは今も発展し続けています。地球や人体のメカニズムは科学や医学の発展と共に解明されつつあり、地球がどのように誕生し、人間がどのように進化してきたのか?については、様々な説が想像され、議論されています。しかし、何故地球や高度な知能を有する人間が誕生したのか は、どんなに学術的研究が進んだとしても、答えには辿り着けないと思います。奇跡の惑星と言われる地球や高度な知能を有する人間の誕生をただの 偶然 の二文字で片付けてしまうのは、どこか腑に落ちない感じが残ってしまうのではないでしょうか。

 

 

僕には、何ものかが、何らかの目的で、意図的に創り出したものなのではないかと思えてなりません。

 


天理教 では、この世の全ては 親神様(天理王命)により御創造され、維持管理されていると考えます。その目的は、「人間の陽気に暮らす状を見る為」です。つまり、この世界にある、ありとあらゆるものは、親神様 人間に陽気な暮らしをさせる為に与えられているものである と考えます。以前に「人間の身体は神様からのかりもの」という記事を書きましたが、実はかりものは身体だけではなく、この世で人間が生活する為に用いる全てのもの について言える事でもあります。何故ならば人間が 出直す 時、持って行けるものは「魂」だけだからです。よってこの世に置いていかなければならないもの全てを かりもの と考えます。因みに天理教 では この世を去る事 「出直し」と言います。「出直し」についての詳しい説明は今回は割愛します。

 


この「かりもの」を創り、維持管理されている 親神様 のお働きを10種類の役割に分け、その 役割 に神名をつけて説かれているのが【十全の守護】です。

 

この 十全の守護 は、役割それぞれに 神名 がつけられているので、10種類の神様がいると勘違いする人がいますが、天理教の神様は一神です。正確には、二神おられますが、相対する二つのものが一つのものを形成するというのが基本的な考え方なので、天理教一神教です。役割に神名をつける事となった経緯は今回は割愛します。

 

 

10の神名は、くにとこたちのみこと、をもたりのみこと、くにさづちのみこと、月よみのみこと、くもよみのみこと、かしこねのみこと、たいしょく天のみこと、をふとのべのみこと、いざなぎのみこと、いざなみのみこと です。

 

 

くにとこたちのみこと(男神 の天での姿は月。役割は水の守護です。

 

をもたりのみこと(女神)の天での姿は日(太陽)。役割は火の守護です。

 

この二神が二つ一つで天理王命となります。水は冷気を、火は熱気を生じさせます。この冷気と熱気の絶妙なバランスによって大気が形成され、風(空気)の流れが生まれ、生命が生まれ、育まれます。つまり、地球環境の根本を司っておられます。

 

くにさづちのみこと(女) の世界での役割は、総じて「繋ぐ」守護です。物質を繋ぎ、空間を繋ぎ、命を繋ぎ、縁を繋ぐ。この世の繋がりの全てを司っています。

 

月よみのみこと(男) の世界での役割は、総じて「つっぱり」の守護です。有形、無形の全てのものの骨格となる働きを司っています。

 

くもよみのみこと(女) の世界での役割は、総じて「変換」の守護です。水を冷気に、火を熱気に変え、個体を液体に、液体を気体に変える。氷は溶けて海となり、海は蒸発して大気となり、大気は冷やされて雲となり雨や雪として地上に降り注ぎます。この循環の為の「変換」を司っています。

 

かしこねのみこと(男) の世界での役割は、「風(空気)をコントロールする」守護です。風(空気)の流れにおいて強弱や方向のコントロールを司っています。

 

たいしょく天のみこと(女) の世界での役割は、総じて「切断」の守護です。物質、空間、時間、縁など、この世の全てを「切断」する働きを司っています。

 

をふとのべのみこと(男) の世界での役割は、総じて「引き出し」の守護です。草や木、農作物など、この世の全てを引き出す働きを司っています。

 

いざなぎのみこと(男) の世界での役割は「種」です。この世に存在する全てのものの根源となる守護を司っています。

 

いざなみのみこと(女) の世界での役割は「苗代(大地)」です。この世に存在する全てのものを生み、育てる守護を司っています。

 

この 十全の守護 の働きにより、世界の環境は維持管理され、生命が生まれ、育まれています。人間も例外にもれず、この守護の恩恵を受けて、この世に存在し、生活を営む事ができています。

 

 

 

この 十全の守護 は私たち人間の身体にも働いている守護でもあります。

 

くにとこたちのみこと は目の潤いをはじめ、身体の水分を守護し、脳や神経の働きを司っておられます。

 

をもたりのみこと は身体の体温を守護し、心臓や循環器系の守護を司っておられます。

 

くにさづちのみこと はつなぎの守護で細胞を繋ぐ守護と女性器の機能を司っています。

 

月よみのみこと はつっぱりの守護で骨格を形成する守護と男性器の機能を司っています。

 

くもよみのみこと は変換の守護で食事を吸収しエネルギーに変換、不要物を排出する消化器系の機能を司っています。

 

かしこねのみこと は風をコントロールする守護で「呼吸器系」の機能を司っています。

 

たいしょく天のみこと は切断の守護で、命の誕生と終焉においての切断。病気を切断するという意味で免疫機能を司っています。

 

をふとのべのみこと は引き出しの守護で、出産の時に子を引き出す守護。思考においてアイデアを引き出すなどの働きを司っています。

 

いざなぎのみこと は種の働きで、男性の生殖機能を司っています。

 

いざなみのみこと は苗代の働きで、女性の妊娠の働きを司っています。

 


十全の守護 は 人間単体 においては 九つの守護 という事になります。

 

それは人間の身体は男性仕様と女性仕様に分かれていて生殖機能は男性仕様のみで女性仕様にはなく、妊娠する機能は女性仕様のみで男性仕様にはないからです。

 

 

人間が単体でその種を存続する事はできません。

 

故に単体ではいづれ滅び逝く性質を持っています。よって 単体では不完全な存在であるのではないかと考察します。人間はつがいになる事で 十全の守護 を得て、新たな命を生み、育てる事ができます。よって天理教の目指す「陽気に暮らせる世界」には夫婦になる事が必要な要素になるのではないかと考察します。

 


僕は人間の身体は地球を模して創られたのではないかと思っています。

 


1分間の波の波長は18回。これは安静時の人間の呼吸数のバロメーターとなる回数だそうです。それを倍にすると、36。これは人間の「体温」とほぼ同じ数です。更に倍にすると72。これは1分間の平均心拍数。更に倍にすると144。人間の標準的な血圧の上限とほぼ同じ数値。更に倍にすると288。これは赤ちゃんが母親のお腹の中にいる期間とほぼ同じとなります。この法則から考察すると地球と人体のリズムはほぼ同じなのではないかと考えられます。また胎児を守る羊水は海水とほぼ同じ成分だそうです。生命の起源が海より誕生したというのは間違いないのではないかと思います。

 

因みに天理教にもキリスト教の「創世記」のような世界のはじまりについて語られているお話がありますが、そこには「この世の元はじまりは泥海であった。」とあります。

 

人間の身体を維持管理する為に欠かせないこの 十全の守護 は、地球環境を維持管理する為にも欠かせない守護です。そして、地球環境が維持管理されているからこそ人間はこの世に存在できています。

 

この因果関係を全くの偶然と考える事に、僕は不自然さを感じます。

 

 

今回は親神様はお働き!!」と題して、十全の守護】考察 しました。この守護の恩恵を受けて、人間は存在する事ができています。この 大前提 を忘れる事なく、感謝の心 で日々、生活できるお互いでありたいです。

 


ありがとうございました。